教場
フジテレビ開局60周年特別企画で、前後編二夜連続で放映されました。
キムタク事、木村拓哉さん主演で、脇を固める役者さんも豪華でした。
リアルタイムでは、後半しか見られなかったのですが、FODを契約しているので、前後編通して見ました。
原作は、読んでいなかったので、先入観なく見る事ができました。
素直に面白かったです。
面白かったポイント
まずは、なにより、木村さん(以下、愛情を込めてキムタクと表記)が、カッコ良かったです。
キムタクは、昔から大好きで、様々な映画やドラマを見てきました。
良い意味でも、悪い意味でも、「何を演じてもキムタク」というイメージは、正直ありました。今回の作品では、昔ほどのキムタク色が薄れていたような気がしました。
最近の作品では、あまり笑わない役が多いような気がします。今回もそうでした。
「白髪」に「義眼」というビジュアルが、カッコ良かった!!
原作は、ミステリーにカテゴリーされているそうです。
勿論、本作もミステリー要素はありますが、「頑張って謎解き」という程のミステリーではなかったです。
スーパーマンがあっさり謎を解決し、犯人を突き止める感じでした。
勧善懲悪ものですね。大好物です。
キムタク演じる教官が、あまりにも厳しいから、「出来の悪い人間を振るい落とす場」と思われているほど。しかし、前半に「見込みのある人間は、マンツーマンで指導する」とキムタクが言っており、見込みのある人材を救っていく物語になっています。
僕が印象に残っているシーンは、二つです。
一つ目は、大島優子さんが、可動式駐車場で作為的に挟まれてしまい、身動きが取れなくなったシーン。
キムタクに助けを求めたが、直ぐには助けなかった。そのことにより、不信感を募らせます。しかし、そのすぐに助けなかった理由を後日、授業中に知る事になります。
医療的に、4時間程、体が圧迫されていたら、すぐに助けてはいけないそうです。
印象に残っている理由は、キムタク本人が説明するのではなく、第三者から医療に基づいた行為であったことを知らされ、大島さん本人が気づいたという事です。
印象を良くするロジックが詰まっていました。
そして、もう一つは、最終試験の場で、人形を遺体に見立てて、犯人を割り出すシーンです。五人チーム(たぶん、キムタクが期待していた生徒達)が、捜査を行い結果を報告します。
報告後、キムタクが「それだけか?」と尋ね、五人が「はい」と返事をしたシーン。
そこで、キムタクが心底驚いた表情を見せていました。
結果、五人は不合格になるのですが、「被害者に対する配慮が足りなかった」という理由です。
警察官に一番大切な事を学ばせたい。その想いから、厳しく接していたのだと思いました。
魚を与えるのではなく、独り立ちする為に、魚の釣り方を教えたかったように見えました。
フィクションだからでしょうが、犯罪者を捕える警察官になる為の訓練学校なのに、犯罪者予備軍が生徒として混ざっていること。出来の悪い人間というレベルではないです。
そして、お笑い芸人のノンスタイル石田さんが、だいぶオラついていて、笑いました。
基本的に暗めでシリアスな作品でした。きっと、その為の緩衝材的に、時々少し抜けたシーンが混ざっていました。きっと、息継ぎの為なのでしょうが、ちょっと違和感を覚えてしまい、不要だったかな?と。
大変、面白い作品でした。
原作も読んでみたいです。
個人的に、映像作品を見てから、原作を読む方が好きです。
どうしても、逆をしてしまうと、映像作品が物足りなく感じてしまうからです。
ネタバレ失礼しました。